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ちょんせいこ講座「学校教育が元気になる『ホワイトボード・ミーティング』感想記録

2011.10.11 Tuesday 20:44
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    東北初のちょんせいこさんの学級ファシリテーション講座である。
    本講座は「学級ファシリテーション②子どもホワイトボードミーティング編」(岩瀬直樹・ちょんせいこ著/解放出版社)をテキストに進められた。
    重要なポイントでは本を開いて,ちょんさんが読み上げたり,全員で読んだりしていった。
    「なるほど,この本はテキストとして子ども分用意して使うのがベストかも。」と思った。教室で活用できる資料はちょんせいこさんのブログからダウンロードできる。
    http://d.hatena.ne.jp/chonseiko/20110831/1314790365


    始めに講話があった。この講話を聴くのは,私は4回目である。
    聞く度に新しい発見がある。ちょんさんご自身も考えが深まっていっていることが伺える。
    4回分の記録があるので,かなり詳しく書き留めることも可能であるのだが,この話だけはライブで聞くのがベストと思う。
    よって,キーワードのみ記すこととする。
      ・自己選択
      ・自己決定
      ・心の体力
      ・エンパワーメント
      ・戦略的に良好なコミュニケーションを育む
      ・教室における聞き合う関係
      ・みんなでゴールを目指す
      ・プロセスをあたためる
      ・インストラクション
      ・アセスメント
      ・体験的な学びと学びなおし
     ・メタ認知
      ・ドキドキワクワクのチャレンジ
                      などなど

    ぜひ機会を探して,ちょんせいこ講座に参加して,生で話を聞いていただきたいと思う。

    1 こだま
    「私とまったく同じことを返してください。」
    ちょんさんがテーブルを3拍子でたたき,それをまねる活動である。
    まず,最後の「決め」を練習してから始まった。
    3拍子のリズムは安定していて,心地よく心に響いてくるのを感じる。
    音を大きくしたり,小さくしたり…,それに合わせる中で会場に一体感が広がっていく。 
    教室でも同じことが起きてくるのであるが,それに乗れずにいる子もいる。
    シラーッとした子など・・・・。
    その子に対してどうアセスメントするか,その子のサインを読み取ることが大事とちょんさんは話される。
    確かに,ほおづえついて見ていたり,まわりをバカにしたような目で見たりする子も,教室にはいることと思う。大方が楽しんでいる活動にそのような形で参加する子どもは何か伝えたいメッセージを抱えているのだ。一言で言えば「体験的な学びの成果」としてのほおづえ。そんなとき,「なんで一緒にやらないの!」と叱り飛ばしたり強要したりしたのでは,せっかくの子どもからのサインをキャッチできない。関係性も冷えていく。子どもが学び直す機会を奪ってしまう。
    ちょんさんは「なにかあったんだな。」とアセスメントしていくと話された。
    無理矢理やらせることに意義はない。ここにも体験的な学びがつくられてしまうから。 「言われたからやる」というスイッチをつくらない。
    それは「言われなかったらやらない」というスイッチになるので。
    「言われたからやる」というスイッチ,つくってしまわないように気をつけようと思う。
    「やる気のスイッチ」...子どもが自己選択をする体験を積み重ねるためには,やはりエンパワーメントな教師でいることだと思った。
    さて,このアクティビティは実に単純なのであるが,ピタッと合うというのは気持ちがいいという体験を得ることができる。ちょんさんは,このような小さな成功体験を積み重ねて,次の一歩へとつなげることが大切であると言っておられたが,実に共感した。
     
    2 オープンクエスチョン
    「今からファシリテーションの修行を始めます。」と言って,始った。
    オープンクエスチョン(P30参照)を使い,順番でファシリテーターを務める。
    まずは 自己紹介。最初のファシリテーターが進めていった。

    次にオープンクエスチョンの技を磨く活動をした。
    こんなときは,必ずモデルを示して子どもたちと見通しを共有すること。
    モデルは,先生と子ども,あるいは子どもと子どもでもよい。

    モデルが一人,前に登場した。
    「好きな食べ物について教えて下さい。」の問いから始まり,オープンクエスチョンで問い続けられ,モデルはそれについて詳しく話していった。
    徹底してオープンクエスチョンで進めることで,こちらが聞きたいことではなく,相手の思考を深め,相手が話したいことを聞き出すことができると言う。
    自分の場合、相手が興味のあることを話すと,つい,それを取り上げて詳しく聞き出そうとしてしまうのであるが,それは自分が聞きたいことであって,相手が聞いて欲しいこととは限らないのだ。
    実にこれは子どものトラブル解決のための事情徴収のときにありがちである。
    ファシリテーターとしての質問の技,実に磨きたいものだと思った。
     
    オープンクエスチョンは「深めていくプロセス」であり,第4階層になると情景が浮かぶ。
    情景の共有が情報の共有である。(P56参照)
    4人グループの中で,始めは横の人と次に前の人と,そして斜めの人と,フォメーションを変え,オープンクエスチョンで聞き合った。 
    このとき,フォーメーションについて図を板書して順番を示した。番号ごとに役割があり,クラス全員が公平にかかわることを体験的に学んでゆく。一見,そうは見えない子も「場に貢献したい」「参加したい」と思っている。その機会を提供し続ける。

    自分で判断して動くことが苦手な子どもや,授業への参加度や当事者性が低い子どもは,自分の順番もよく理解できずに失敗体験を積み重ねてしまう。ゲーム開始の前に1番の人,2番,と手を挙げて確認することは,いらないトラブルを防ぎ,子どもたちが見通しをもって安心して参加するために,とても大切なプロセスであると思う。体験的に学びを積み重ねると,このプロセスはいらなくなる。最初に小さな成功体験を積むことが肝心である。

    3 いよいよホワイトボードが登場
    ここからは「よくわかる学級ファシリテーション②〜子どもホワイトボード・ミーティング編」を参加者が子ども体験をしながら,学んでゆく。
    ファシリテーターの修行スタート時にホワイトボードを取りにいくためのインストラクション。主にオープンクエスチョンで聴きながら,書く技を磨く。マーカーの色をわけながら(発散/黒・収束/赤・活用/青)話し合いのプロセスをつくるなどを本の通りに体験した。本に紹介されている中で,体験したアクティビティは以下の通りである。

    「よくわかる学級ファシリテーション②子どもホワイトボード・ミーティング編」
    1. しりとり(P44)
    2. 漢字さがしゲーム(P50)
    3. わたしの構成要素(P56)
    4. 江戸幕府が長く続いた秘密を調べよう!(P63)
    5. すきなおかしベスト3(P77)
    6. お楽しみ会ですることを決めよう(P96)

    「よくわかる学級ファシリテーション①かかわりスキル編」
    1. 振り返りジャーナル(P106)
    2. 絵本の読み聴かせ(P99)

    「元気になる会議」
    1.ケース会議(P90)
     ホワイトボード・ミーティングは 発散 収束 活用の順番で進められた。
     ファシリテーターはオープン・クエスチョンで話を聞きながら書き留めていく。そのとき話し手の方を見ず,ただひたすらボードを見ながら書いていく。ちょんさんの書き留める技は見事である。ほとんど話し手に顔を向けないのであるが,ひたすら書いている姿 に,話を好意的に受け止められていると感じる。書くという行為は承認につながっていると改めて思う。書かれていることで話が伝わったと思え,話を前へ進めることができると言っておられたが,なるほどと納得した。
    「話したくないことは言わなくていいですよ。」この情報も重要と感じた。
    また,ホワイトボードの利点の一つにすぐに消せることがある。つい話しすぎてしまったことはサッと消せばよいので,その辺が話す側にとっても安心感を持てる点だ。 
    そういえば授業中,出された意見を板書すると,子どもは受け止められたことにほっと した表情をする。
    発散・収束・活用のプロセスも授業の展開と似ている。子どもたちから多様な考えを吸 い上げて板書し,そこから別の色のチョーク(私は黄色)を持って,意見交換させながら収束させて行く。最後に赤や青でまとめを書く。
    WBMにおける発散・収束・活用・・・・。
    この技術が磨かれると,授業技術も確実に上がることだろう。
       

    4 振り返りジャーナル
     午前の講座の最後に「最低限クラスでやるべきこと」と提唱されている振り返りジャーナルを書いた。A5を半分に折った紙をもらい,午前のチャレンジの振り返りを書いた。
     実際は,大学ノートを半分に切って使用するとよいとのこと。ちなみに私はA4のノートを3分の1に切って使っていた。
     書く量にはこだわらない。とにかく,子どもと先生がつながる信頼ベースのチャンネル であると話される。クラス全員と毎日,つながることができる具体的な方法だ。
     振り返りジャーナルを書き終えた参加者から,ちょんさんにそれを渡し,ハイタッチを
    して,午前の講座終了となった。昼休みの間,参加者がお昼を求めて外に出ていったなか,ちょんさんは,長テーブルに向かいジャーナルの返事を書いていた。
     ジャーナルの返事は基本的に書かない。毎日の仕事を忙しくしてしまうから。
     しかし「ちゃんと読んでいるからね。」「読んだよ。」ということを言葉と態度でしめすようにする。コメントを書くときはあたためる言葉を書くことが大切という。ほめるのではない。このあたためるとほめるの違いについてはちょんさんの講座で感じていただきたいと思う。
    午後の講座の前に朱書きの入ったジャーナルが返された。
    きっと参加者の宝物となることだろう。
    子どもたちにとっても書きためる体験はとにかくうれしいことのようである。

    5 学び合うプロセスを温める
     しりとりや漢字探しゲームは昔からあるが、ファシリテーションで学び合うプロセスを作ることで、この一見単純で楽しいアクティビティの中に,ゴールを目指すための重要なしかけがあった。活動の目的は,わくわくドキドキのチャレンジをする中で,役割分担の調整ができるようになることと,メンバー同士で心を温め合うことなのである。
     このようなことを何度も繰り返し行っていく中で,子どもたちは,役割分担の気持ちよさに気付き,何でも調整をつけてやっていけるようになるのだと思う。
     これができないと,生活場面でも役割分担ができず,活躍の場をもらえない子どもの心 がどんどん冷えていくのだと思った。
       ちょんさんの話を聞きながら,自分が教室で行ってきた様々なアクティビティのインストラクションは,ゴールを目指すための確かなプロセスになっていたかと振り返ることができた。

    わたしの構成要素では、オープンクエスチョンで自分について深め、第4階層あたりで「私ってこんな風に考えていたんだあ。」と自分発見にもなった。その後コミュニケーシ ョンタイムで,グループ内で、自分の構成要素について伝えた。声に出して伝えようとす ると,さらに思考が深まるのを感じた。
    教室で時間をたっぷりとって行うと,メタ認知にもなるし,友達の新たな一面を発見できて,ますます良好なコミュニケーションのあるクラスとなっていくことと思う。
    この方法は、江戸幕府が長く続いた秘密を調べるといった調べ学習にも活用できる。次刊「よくわかる学級ファシリテーション③」はWBMの授業での活用について書かれているそうだが,このアクティビティをしながら,本の発刊がかなり楽しみになった。
     
    また講座では、ホワイトボードに書くのが難しい1〜2年生の工夫の紹介があった。
    また、本に紹介されていないアクティビティとしては「恊働絵画」を体験した。
     ゲストテーチャーなどにおいでいただいたときなどのプレゼントにいいかもしれない。
     今回は我等が代表あべたかがモデルである。
    こんな風に進められた。
     「1番の人 あべたかさんの顔の形を描いてください。」
     「2番の人 目を描いてください。」
     「3番の人 鼻を描いてください。」
     「4番の人 口を描いてください。」
       ・・・・・・・・・・ 
     「あべたかさんは何と言ってると思いますか。いつもよく言う言葉を吹き出しに書いてください。」
     「いっせいのせい!で見せてください。」
    とても楽しく素敵な絵が8枚できた。
    絵は阿部代表のスマートフォンに収められ大切な宝物になった。

    ここまでの活動ができればボードを立てて,ホワイトボート・ミーティングを行う。
    いよいよホワイトボードが立ち上がるのである。ますますわくわくドキドキのチャレンジである。これはモデルを見せる。先生がモデルでもよいが,ホームページに参考動画があるのでそれを見せてから行うとよい。(http://gallery.me.com/chonseiko#100020)
    大事なことは全員がファシリテーターをすること。
    前に立つからサイドワーカーの位置の大切さが理解できるのである。そんな中で普段は乱暴な子も「というと」と聞けるようになっていく。
     
    WBMは課題解決の企画会議に使うのが一番楽しいとのことである。
    「お楽しみ会をすることになりました。どんなことをしたいですか。」
    グループごとにファシリテーターがホワイトボードの前に立って会議を進めていった。
    これは「元気になる会議 ホワイトボード・ミーティングのすすめ方」がかなり参考になる。
    交代でファシリテーターを務めながら,意見の帰属を外していくのだそうだ。
    ゴールに向かって1番いい意見だけを採用してみんなで進んでいくという気持ちを高め ることができるのがWBMのよさの一つである。

    6 ケース会議 (元気になる会議P90)
     最後にケース会議を行った。 
    教室にいる「困り感」を持った子どもをどう支援していくかの対策を練る会議である。
     始めに担任から「どんな感じ?」とAさんについて聞き出す。
     「というと」「他には」などのオープンクエスチョンで担任の話を進め深める。
     ちょんさんは,話題提供者の話を切り分けてナンバリングしながら書き留める。
     すごい技術である。
    ちょんさんは,まずは20例,A3判の紙でやってみることを奨めている。
     
     困った人は、困っている人。充分な情報を発散した後は,それぞれの困っていることを赤ペンで収束して書く。困っていることが明確になるとどうしたらよいかを具体的に考えることができる。
     そこで青のペン,活用となる。
     対策を練るのである。
     このように話を可視化されると,担任も子どもの見方や自分の考えがかなり整理できる。
     そして立てられた対策の実行可能なものとなってくるのだと思った。
     ケース会議
     たっぷりのアクティビティの後だったので十分な時間は取れなかったが,参加者のみな さんに,このWBMで行うことの有効感はかなり伝わったことと思う。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    丸一日のホワイトボード・ミーティングの講座
     とっても満足した。
     考えさせられたこと,気付かされたこと,知ったこと,たくさんあって,一日中がわく わくドキドキのチャレンジだった。こんなチャレンジが教室にもあったら「荒れ」「不登校」なんて関係なくなるなと思った。
    ちょんさんの温かく熱い心を受けて,教室や学校の子どもたちに幸せな毎日を届けられるよう東北人みんなでがんばっていきたいと,心から思う。

    (文責:東北青年塾生「堀」)


    【参考】

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