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田中博司 講座2「教室経営 学級経営 授業におけるユニバーサルデザイン」感想記録

2009.10.17 Saturday 21:16
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    第13回東北青年塾pic6第13回東北青年塾pic6

    この日、体調が優れないにもかかわらず、田中先生にお越しいただき、話を聞けて本当にありがたかったです。具体的な学級経営を垣間見ることができてとても有意義な時間でした。田中先生の講座では、通常学級で14年間担任をなさってきた田中先生の立場から見た特別支援教育についてお話を聞きました。前半に特別支援教育の考え方、後半では実際の教室づくり、係・当番活動の工夫、子どもへのかかわり方の工夫、授業づくりの工夫、学級づくりの工夫について、スライドを見ながら実践を紹介していただきました。特別支援教育を考える根本的な考え方とそれをどう学級経営にあらわしていくかを結び付けて考えることができました。
    以下、記録者の立場から、特に印象に残った部分を紹介したいと思います。
    ※ →記録者感想

    (1)はじめに


     『オチツケオチツケこうたオチツケ』という絵本を紹介。
    ここには机を汚してしまうような特別支援が必要な子どもの話が書かれているが、その子以外の子にどうかかわるかが学級担任には求められている。教室では、その子とのかかわり、まわりとのかかわりを考える必要がある。教室は社会の縮図として見ることができ、その負担は担任にある。私たちは集団にかかわる専門性が必要である。
    →特別支援の子をどう指導するかということで、どうしても他の子への支援とは切り離して考えることが多かった。集団の中で関わり合いながら、個をどう育てていくかを考えていきたいと感じた。

    (2)通常の学級の担任としての特別支援の考え方


      特別支援が必要な子への対応だけでなく全体への対応をも意識すること。
    「安心感、心地よさ、気持ちよい」を感じるクラスでありたい。集団が落ち着けば、子ども同士の助け合いが見られ、集団そのものがその子の指導になる。
      クラスの状況を○、△…配慮を要する子、□…つられる子として図式化したものを提示。さまざまなクラスの状況がある中で、□を○に、△を□や○にするために全員を意識しているとのこと。
      →集団で学ぶことの意味を考えさせられた。どんな子であっても一人では学べないことが集団にはある。一人でも多くの子にこのクラスでよかったと思わせることができるように、集団への対応から個への対応をさらに学んでいきたいと思った。

    (3)教室づくりの工夫


    • 教室の前面はすっきりと、余計なものはなし
    • 教室の掲示に青色を使って落ち着かせる工夫
    • 先生の机に並ぶときに立つ位置がわかるようにボールマークで示す。
      田中先生は野球のボールの絵を床に書いて示していた。
    • 朝の会・帰りの会の手順は後ろの黒板上に貼る。
    • 座席にも配慮(前、両端など)

    →子どもが過ごしやすい、快適な場所として目に入るものに配慮がなされている。
    視覚に訴えるのが一番わかりやすいのだと思う。

    (4)係・当番活動の工夫


    係活動
    一人一役の係活動で係のチェック表を利用。仕事をしたら、自分の名前が書かれたマグネットを動かす。その日にだれが仕事をして、だれがしていないかをすぐに見ることができる。

    掃除当番
    自分の役割を明確にすることができる。しかし一人一役でやると、グループで協力してやっていたことが、自分のところだけでよしとしてしまう危険性もあることに注意。

    日直の当番表
    一つできたらめくっていき、全部めくれると絵が完成するものを紹介。

    プロジェクト活動
    子どもの協力、自主性を生かすためのもの。

     →田中先生から、このような工夫をすることで、頑張っている子を周りからと先生からいろんな面で認めることができるとお聞きした。できて当たり前とするのではなく、できたことを適切に評価することで、子どもの意欲に結び付けることができるのだと思う。
     

    (5)子どもとのかかりわり方の工夫


    <個への関わり>
    • 自分から謝ったこと、振り返ったこと、気付いたこと、自分から戻ってきたことがあったらほめる。そしてその回数を増やしていく。
    • 叱るルールを決める。「同じ注意を何回もしたとき、命に関わる大けがになるとき、差別、いじめをしたとき」
    • 共感する「〜だったら仕方ないね」

    <全体への関わり>
    全体の前でほめたり、その子だけをほめたり、逆に聞こえないようにみんなに伝えたりする方法がある。それに加えて、「隣の子をほめる」のは、じっとがまんしている子をほめるということである。
    『ビー玉貯金』=クラスでいいことがあったら教師が一つビー玉をビンに入れる。全部たまったらお楽しみ授業をする。
     →一人のよさをみんなで分かち合うための手だてを知ることができ、参考になった。ビー玉貯金は早速やってみたい実践である。

    (6)授業づくりの工夫


    45分の授業時間を分割して集中できるように、クイズ、ゲーム性のあるものをすることで取り組みやすいものに。
    友だち同士で教えあうお友達支援。

    <実際の授業の紹介>
    ・漢字マッキーノ(漢字テストの答えを3×3の升目に埋めていく。答えながらビンゴゲームをする。黒板に書いた解答を少しずつ消すことにより、次の漢字テストへのヒントとする。)
    ・にんべんのつく漢字を集める。
    →ただ漢字テストをするより、ビンゴになっていたらより楽しい。いつも通りから、ひと工夫で集中力が高まる。頭の切り替えがぱっとできる実践である。

    (7)学級づくりの工夫


    声かけに配慮。「先生」対「クラス」と意識させることによって、まとまってみんなで挑戦する意欲につながる。例として、「日」という漢字に一画足してできる漢字は?という問題に挑戦した。
      →この話を聞きながら、田中先生のクラスの子どもたちと先生のあたたかいやりとりが想像できた。先生と子ども一人ひとりがつながっている。クラスみんなで乗り越える。そんな雰囲気を大事にしていきたい。


    〔全体を振り返って感想〕


      今回、田中先生のお話をお聞きして最も強く感じたことは、特別支援が必要な子がいるいないに関わらず、学級経営そのものを見直すことで、個を活かしながら全体をもまとめることができるのだということです。誰にでも同じ時間と空間が用意されていて、学ぶ権利を持っています。育ちを期待するには俯瞰的な視野とアップで見る視野の両方を持ちたいものだと思いました。
    お忙しい中充実した講座をしてくださった田中博司先生に、心より感謝を申し上げたいです。ありがとうございました。 

    (文責:東北青年塾「西塔」)



    「第13回東北青年塾 記録」目次

    1. 渡邉謙一 講座1「特別支援教育・発達障がいと学びにくさについて」
    2. 堀多佳子 模擬授業
    3. 田中博司 講座2「教室経営 学級経営 授業におけるユニバーサルデザイン」
    4. グループワーク
    5. 質疑応答
    6. 参加者アンケート


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    参加者アンケートから第13回東北青年塾をふり返る

    2009.10.11 Sunday 22:35
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      第13回東北青年塾をふり返ります。
      今回、東北青年塾では、特別支援教育をテーマに行いました。ユニバーサルデザイン型の授業とはということを参加者皆さんで考える契機にしたいという思いがありました。
      25名の参加者の元、提案性の高い半日を過ごすことができたのではないかと思います。
      特別支援教育。東北青年塾では定期的に扱っていきたい内容です。

      参加者アンケートから当日の様子をふり返ってみます。

      (東北青年塾代表:阿部)

      1 「第13回東北青年塾」の内容について


      13内容
      じっくり話を聞く時間、それぞれの思いを語る時間。
      ちょうどよい感じであったことがわかります。

      2 「第13回東北青年塾」の方法について


      13方法

      ミニ講座あり、模擬授業あり、グループ討議あり。
      バラエティに富んでいたことがわかります。

      3 「第13回東北青年塾」参加者の声



      いつものように、参加者の自由記述アンケートを以下の通りにまとめました。お読みいただいて、当日の様子を想像してみてください。

      • 通常の学級の担任として、どのようなことができるのか、様々なヒントを得ることができました。改めて大切なのは、目の前の子どもの実態に合っているのかどうかであり、吟味が必要であると感じました。「個」<「全体」を意識することの意味、競争ではなく、協力で授業づくり(学級づくり)を行うことの大切さにも気づくことができました。普段なかなか聞くことのできない具体的な話や実践、グループワークを通し交流ができ有意義でした。ありがとうございました。
      • 渡邉先生のお話をうかがって、その人から学ぶというより、ワークシステムで子供に教えるということがとても印象に残りました。一人ひとりの子供の『自立』のために学級の中で安心して学べるシステムの模索をしていきたいです。堀先生の模擬授業では、班でヒントカードを書いて教え合うのを私も取り入れていきたいと思います。田中先生の講座を聞いて、何よりもまずクラスづくりを大切にしようと思いました。グループワークもみんな同じような子がいて、いろいろな方法で対応なさっていて大変勉強になりました。
      • 今回久しぶりに参加できました。特別支援教育についていろいろと考えることができました。やっぱり子供のこと、授業のことを考え合う、話し合うのは楽しいですね。たくさん元気をいただきました。インフルエンザ等、大変な中、時間を作っていただきありがとうございました。
      • 最後まで中身が確定しない中、スタッフの皆様、会の運営大変お疲れ様でした。あらためて、参加型の講座は自分の頭も動いて得るものも大きいなと感じました。田中先生の講座では自分の授業で感じていることも多く、共感するところがたくさんありました。とくに教室内の競争でなく、「みんなでやろうぜ」という方向性には大きくうなずきました。※レジュメの項目に時間の目安が入っていると見通しがもててありがたいなと思いました。
      • 集団の中で、個々の子供が生き生きと生活できるように教師は常に子供のことを見て、指導の工夫をしていく方法がわかりました。
      • いつも思うことですが、自分は子供をほめることが少ないなあと痛感していました。子供の悪いところばかり目について、叱ってばかりいるような気がします。今日参加して、教師が子供をほめる機会を意図的に用意しなければいけないということが分りました。そうすることで、クラス全体もよくなり、結果的にそれが個に応じた支援にもつながるのだと思いました。ありがとうございました。
      • 田中先生のお話の中に、個<全体、というないようがあり、大変参考になりました。どうしても問題の児童にばかり注意が集中してしまい、教室の空気が悪くなることがありました。集団の力で解決していければいいなと思いました。グループワークでは、様々な実践が出され、「なるほど」と思うことが多々ありました。知っていたが取り組んでいない実践でも、どのような効果が出ているかが知れて、実践意欲がわきました。大変勉強になり、ありがとうございました。
      • 担任をしている限り、いつか出会う問題であるので、かなり実践的な内容であったと思います。いつも懇親会に参加したいと思いつつ、いつも参加できずにすみません。次回は参加できるように頑張ります。
      • 講師の先生、司会の先生方、大変お疲れ様でした。前日田中先生の参加が難しいとメールをいただき、少々驚きましたが、テンポのよい講話についつい引きずられてしまいました。堀先生の模擬授業を見せていただき、小学校の指導は本当にていねいだなあと感じました。小学校に限らず、生徒にとって目標、やるべきことが明確なのは学習意欲にもつながると再確認させられました。田中先生の講話を聞き、特別支援を要する生徒がいるいないに限らず、教室経営の在り方について考えさせられました。生徒一人ひとりの良さを認め、安心して過ごせる学級づくりを更に目指したいと思います。グループワーク、様々な意見を聞くことができて楽しかったです。
      • 教師という立場でなくクラスに入って子どもたちをサポートする立場なので参加も少し戸惑った場面もありましたが、普段先生達がどのように考えどのように授業を進めているのか詳しく知ることができ、充実したものでした。どの内容ももっと時間をとってもいいと思うくらいでした。また、機会があれば参加したいです。
      • 普通学級での特別支援の問題は切実です。個に対応するためにはまず「学校、学級、そして授業をしっかりつくっていく必要がある。」ということを確認できたのは大きな収穫でした。プログラムも興味深いものばかりで、授業の中でのこまやかな配慮も大変勉強になりました。たくさんアイディアをいただきました。ぜひ活用していきたいと思いました。ありがとうございました。
      • 今日は貴重な機会を作っていただきありがとうございました。発達障害や学級づくりといった、今、自分の興味ある部分、研究に関わる話が伺えて、ためになりました。現在、現場を離れ、教職大学院に通っているのですが、忙しい中、こうやって勉強なさっている先生方がたくさんいることに刺激を受けました。
      • 今回の特別支援の内容と照らし合わせて今自分が取り組めているものとそうでないものをもう一度確認できた。新しい実践をしてみようと思うものありました。いい勉強になりました。
        渡辺先生のお話をもっとたっぷりお聞きしたかったです。それにしても、さっといろいろなところから集まって、わっと学びあって…。時間が足りないようだけれど、種を持って帰って自分たちで学んで育てていくのでしょうね。若い人たち(私から見れば)の前向きな姿勢が素晴らしい!!良い時間をありがとうございました。
      • 特別に支援が必要な児童へ対する支援の実践がとても勉強になりました。学級に生かせるところがたくさんあったので参考にさせていただきます。ありがとうございました。
        具体的な内容で大変役に立ちました。勤務校でも特別支援教育に力を入れています。今回学んだことを生かして学級経営に取り組んでいきたいと思います。東北青年塾、初めて参加しました。異質なものとの交流、とてもいいですね。
      • 大変勉強になりました。今日学んだことを、できることから実践していきたいと思います。ありがとうございました。




      「第13回東北青年塾 記録」目次

      1. 渡邉謙一 講座1「特別支援教育・発達障がいと学びにくさについて」
      2. 堀多佳子 模擬授業
      3. 田中博司 講座2「教室経営 学級経営 授業におけるユニバーサルデザイン」
      4. グループワーク
      5. 質疑応答
      6. 参加者アンケート

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      「質疑応答」の様子

      2009.10.11 Sunday 17:26
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        Q:保護者からのクレームにはどのように対応しているか。
        A:学級に子どもが満足している状態になれば保護者からクレームは聞かれなくなる。
          4月当初「あの子はうちの子にけがをさせたことがあるから一緒のクラスにして欲しくなかった。」とかの訴えもあったが,クラスづくり・授業づくりに力を入れ、次第にクラスが落ち着いてくるとそういうクレームはなくなった。(田中)

        Q:クレームが出ている場合に理解を得られる良い対策はないか。
        A:保護者は何気なく発した担任の言葉に傷ついている場合が多い。
        保護者の理解を得るには,今施している対策を分かり易く伝え,落ち着くのを待ってもらう。個人だったら「お宅のお子さんには今こういうことをしています。」と丁寧に伝えると待ってもらえる。クラスの場合も同様で保護者の訴えを受け止めながら現時点での対応の様子を伝える。
        同時に周りの子への適切な対応を行うことが必然である。
          また,クレームの内容によっては,学級担任だけの責任にせず校内の他の方に話してもらうことも必要な場合がある。
        いずれにしても保護者に対して遣う言葉が非常に大切である。
                                (参加者 コーディネーター)

        Q:特別支援が必要な児童に対して,担任としてはいろいろと対策を施すことができるが,クラブや縦割り活動などクラスを一歩出た時に上手くかかわれない。対応はどのようにすればよいか。
        A:クラス外の子どもたちにただ理解させようとしても困難である。
        特別支援のシステムが整っているとやりやすい。
          現職教育だよりに特別支援のコーナーを作って特別支援担当の方のお便りを載せたり,生徒指導だよりなどで生徒同士の中で行われていることを記載したりするなど 
          子どもの情報を共有していくことが大切と考える。
        また,学校要覧は特別支援学級から記載したり,学校行事において特別支援サイドからまずは提案してもらったりするなど,特別支援の視点が明確になるような学校の体制に変えて行くことが大切。(渡邊)

        (文責:東北青年塾「堀」)


        「第13回東北青年塾 記録」目次

        1. 渡邉謙一 講座1「特別支援教育・発達障がいと学びにくさについて」
        2. 堀多佳子 模擬授業
        3. 田中博司 講座2「教室経営 学級経営 授業におけるユニバーサルデザイン」
        4. グループワーク
        5. 質疑応答
        6. 参加者アンケート

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        「グループワーク」の様子

        2009.10.11 Sunday 17:19
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          第13回東北青年塾pic3

          テーマ


          〜学びにくさを抱えた子供への支援をどうするか〜


          グループで子どもの学びにくさについて話し合い,その中の一つを全体会で発表して共有し合うという内容でした。
          グループのメンバーはほとんどが初対面の方同士のようでしたので,はじめに軽く自己紹介とあいこジャンケンでアイスブレークをしました。

          1 進め方


          1. ワークシート(下記)にそれぞれ困っている子どもの話を記入 
          2. 記入したことをグループ内で発表し合う。
          3. 発表された事例にみんなで話し合いたいことから優先順位をつける
          4. 優先された事例から「困っているわけ」と「授業者・担任としてできること」
            を話し合う。
          5. 時間内にできるだけたくさんの事例について話し合いどれを発表するか決める。
          6. 全体会でグループ一つずつ発表する。

          グループワークシート

          2 グループで話し合われたこと


          以下「困っている子どもの話」→「事例」   「困っているわけ」→「理由」
          「授業者・担任としてできること」→「支援」として記録します。

          1. 事例:教室内を歩くときに友達にちょっかいを出し注意される。
            理由:自分の意識とは無関係にしているものと思われる。または振り向いて欲しいのかも知れない。
            支援:声がけを多くして存在感を持たせる。通路を一歩通行にする。人間関係スキルを指導する。

          2. 事例:机の上の物が片付けられない。
            理由:気にならない。きれいの状態が分からない。
            物の入れ方が分からない。見通しが持てない。
            支援:机の中に物を入れる場所が絵や文字で書いてある箱を入れる。
               A君ボックスを作り帰りには空にする約束にしておく。
                モデルになる子どもの隣の席にする。

          3. 事例:字が雑でノートのマスの中に丁寧に書くことができない。
            理由:マスが小さい。ノートがその子どもには合わない。書き方が分からない。
            漢字・字が書けない。不器用。本人は雑だと思っていない。
            書く必要感を感じていない。手本が手本になっていない。(字の認識ができない。)
            支援:個に合ったマスの大きさのプリントを用意する。
               ノートの書き方を視覚的に示す。(ノートスキル・なぞり書きなど)
               黒板に児童のノートと同じ数のマス目を書く。
               他人との比較ではなくて個人内での伸びの比較を誉める。

          4. 事例:友達といい関係を作れない。
            理由:どう接していいか分からない。一人でいた方が楽だと思っている。友達と一緒の楽しさが分からない。受容経験に乏しい。
            支援:ソーシャルスキルトレーニングを施し相手の気持ちを聞くスキルを養う。
               成功体験を持たせる。(目に見える評価をする。みんなの前で誉める。)
               居場所を作ってあげる.

          5. 事例:集中して学習に取り組めない.
            下位群
            理由:苦手・難しい。
            支援:45分の中に個の時間を設定する。その子にできることをさせる。
            上位群
            理由:もう知っている。
            支援:見逃さず誉める。空白の時間を作らない。問題用PCを常設し、しかも印刷できるようにしておく。自分で作った問題をコルクボードにはり友達と解き合う。

          決められた時間内での話合いでしたので出された事例全てについての意見交換はできませんでした。しかし、学びにくさを抱えた子どもをどう支援するか,みなさん同じような悩みを持っていらっしゃることが分かりました。

          上記の他に次のような子どもの話がワークシートに書かれていました。
          • やる気が起きず何でもだらだらしている。
          • ノートに書く速さが遅くついていけない。
          • 教科書をすらすら読むことができない。
          • 宿題を家でやってこない。
          • 漢字を覚えられない。
          • あてられても上手く発表できない。
          • 自分の考えをみんなの前で聞こえる声で話すことができない。
          • すぐに後ろを向いて話をしてしまう。
          • 口より先に手が出てしまう。
          • 思ったことをすぐに口に出してしまう。
          • 周りの刺激にすぐに反応してしゃべり出す。
          • 言葉遣いが悪く声がけをしてもなおらない。
          • 授業中わからないことを質問できず知ったかぶりをする。
          • 席に座っていることができず廊下で遊んでいる。
          • 周りの刺激が気になりすぐに立ってしまう。
          • 作業ができないと泣き続ける。
          • かたまる。スタートしない。
          • 気分を引きずる。
          • 働く場面でいなくなる。
          • 知的に遅れがあり、何をするにも声がけが必要になる。周りの子からも注意されてしまう。
          • “ずる”が許せず積もり積もると暴れる。


          感想


           お互いの日頃の悩みを出し合い理由や支援方法を話し合っている様子はケース会議をしているかのように真剣でした。特別支援教育が「特別」なことではなく日々の教室で必要とされていることをますます実感しました。
          個性というにはあまりにも強すぎる個の存在に悩める学級担任。そしてそれ以上に適応できなくて困っている子供たち。
          きっと今日のような講座はこれからますます必要とされていくのだろうと思いました。

          (文責:東北青年塾「堀」)



          「第13回東北青年塾 記録」目次

          1. 渡邉謙一 講座1「特別支援教育・発達障がいと学びにくさについて」
          2. 堀多佳子 模擬授業
          3. 田中博司 講座2「教室経営 学級経営 授業におけるユニバーサルデザイン」
          4. グループワーク
          5. 質疑応答
          6. 参加者アンケート

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          堀多佳子「模擬授業」ふり返り

          2009.10.11 Sunday 16:35
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            第13回東北青年塾pic1

            今回、「模擬授業」について堀先生、ご本人にふり返ってもらいます。

            ユニバーサルデザインの授業づくり 1


            1 スタートをそろえる
            休み時間終了後 全員の気持ちが学習に向かえるように注意をこちらに向けさせることから始めます。その手法として一番多いのは机上の確認です。これは授業開始後すぐに目標を書かせる場合が多いので全員が同時に書き始めることができるようにしています。教科書・ノートを開き鉛筆もノートの上に準備してある状態だとOKです。できている児童には机間を回りながら毎回誉めまくります。恒例になればなるほど認めて欲しいようで,6年生でもうれしそうな笑みを浮かべます。
            他に注意を喚起する方法としてはみんなが戻ってくる前に漢字ドリルや教科書を読み始めたり、フラッシュカードを提示して声出しをさせたりすることもあります。
            全員がそろったところで日直が号令をかけ授業がスタートします。

            2 授業開始時のパターンを決める。
            まず,毎回必ず黒板に日付・単元名・目標を書きます。これは全ての教科で行っています。
             この決まったスタートの仕方はこだわりを持ちやすい児童にとっては安心感を得ることができます。児童は単元名は導入時に書き,次からは日付と目標から書き始めます。
            つい書いてしまう児童のためにmarkマークをつけることもあります。

            3 授業の流れ(学習スケジュール)を明示する。
            目標を示したらその日の授業の流れを説明します。
            これは「授業の流れ」として黒板の右上に示しながら児童に確認しています。
            例 
            国語
            授業の流れ
            1 ミニテスト
            2 音読
              地獄読み
              範囲読み
            3 読み取り3段落    
              全体 班  全体


            算数
            授業の流れ
            1 問題理解
              全体
            2 課題解決
              班 全体
            3 練習問題 プリント2枚
              個人 班で確認


             これは1時間の授業に見通しを持たせるためです。
            どれだけやれば終わりなのかつまりゴールも明確になります。
            その際に一斉学習では「我慢」グループ(班)学習では「活躍」のようなめあても確認させます。班での課題解決の場面で大いに活躍できることを理解させれば一斉学習の場面で自己中心的な発言の仕方を我慢することができます。
            またグループ学習の時間は個別支援にも最適な時間となります。少しのヒントで理解できる児童は班内で学び合えるので,教師の支援を必要とする児童にはこの時間を利用して丁寧に支援します。授業の流れを確認することによってこの時間まで待てばよいことを理解しているので,分かりにくいところがあっても児童は安心して学習に取り組めます。

            ユニバーサルデザインの授業づくり 2


            1・個別の特性を前提に支援計画を立てる。
              *クラスにいる子にそれぞれにマッチした支援計画を立てる。 
             今回の模擬授業の設定は次のような児童が対象でした。
             A:授業に見通しが持てないと不安になる。
             B:知的好奇心は強いがすぐに解答を口にして授業を混乱させる。
             C:特に算数に遅れが見られ学習内容を理解するには個別指導を要する。

            2・学習過程の<文節>を意識する。
             *導入では何をして、展開では何をし、終末では何をするか。時間配分を示す。 
            今回は以下の4つに分けました。
               ◎約束(ルール)・目標・流れ確認の部分   
               ◎問題理解の部分
               ◎課題解決の部分
               ◎練習問題の部分

            ユニバーサルデザインの授業づくり 3


            1 フラッシュ教材の活用
            文章や式だけでは,なかなか理解できない児童のために視覚教具は必然となります。
            毎回教具はいろいろ作っていますが,
            6年算数フラッシュサイト(教育出版)
            http://homepage2.nifty.com/in/san/6/6nen.htm 
            のようなサイトは非常に便利です。

            2 主の問題に入る前にウォーミングアップをする。
            C児のような児童にとってはいきなり分数を使った文章題を提示されるとイメージできません。そこで私は必ず整数を代入して問題の場面をとらえやすくしてあげます。
            その時  全体量÷いくつ分=1あたり量  のような「言葉の式」も確認し
            整数の問題と共に黒板に提示しておきます。
            それによってC児も分数の式を立てることできます。

            3 課題解決・練習問題は班で行う。
            今回の課題は 「2/5÷3/4の計算のしかたを考えよう」でした。
            図を書かないと思考できない児童に限ってその図が書けない場合が多いので、図が書いてあるヒントカードを全員に配りました。
            班でその図に書き込んだり計算方法を工夫したりしてとにかく式の答えを出しそれから計算方法を考えて行きます。
            これを班ですることによって,B児は大いに活躍できます。また自分では考えつかない児童も友達のヒントによって思考を始めます。このようにすると個人での解決時間にするより空白の時間が減ります。
            練習問題も班内で行います。全員が解答を出したら確認し合います。違う解答があった場合はどれが正しいか検討します。最後に担任が正答を発表し答えの確認とします。時に班全員が解答に対して納得したら黒板にはってある解答で確認する方法もとっています。
            (時間が余った場合は問題を出し合う場合もあります。)
             

            本人による模擬授業をやってみての感想


            「ユニバーサルデザインの授業とはどういうものなのか。」世間一般の定義をまだ把握していないのに,今回の役割を自分から申し出てしまったので,とりあえず普段の授業で心がけていることをそのまま学習プランとして起こして模擬授業を行いました。
            参加者のみなさんがどうご覧になったかとても気になるところです。
            自分のコンセプトは「個に必要な支援を、全体へ施す」ことかと思います。要するに特別な支援が必要な児童への支援を全体へ行うわけです。私はそれが「ユニバーサルデザインの授業」と思っております。
             参加者のみなさんには個別の支援か全体への支援か分かりにくかったと思います。
            繰り返しますと個が安心して学べるため支援を全体へ行うとみんな分かり易く楽しい授業になるのだと思います。これは模索すればするほど授業づくりが楽しくなります。
            今回わけの分からない模擬授業をさせて頂いたことで私の教師熱がさらに高くなったことは確かです。おつきあいくださったみなさんありがとうございました。さらに研鑽に努めようと思います。



            「第13回東北青年塾 記録」目次

            1. 渡邉謙一 講座1「特別支援教育・発達障がいと学びにくさについて」
            2. 堀多佳子 模擬授業
            3. 田中博司 講座2「教室経営 学級経営 授業におけるユニバーサルデザイン」
            4. グループワーク
            5. 質疑応答
            6. 参加者アンケート


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            渡邉謙一 講座1「特別支援教育・発達障がいと学びにくさについて」感想記録

            2009.10.11 Sunday 16:11
            0
              第13回東北青年塾pic5

              渡邉先生からは、「特別支援教育」の概要的なお話、「発達障がい」のある子どもの教室における学びにくさ」、「特別支援学級」から学ぶべき授業づくりの視点等についてのお話をお聞きした。
               先生ご自身の「プロフィール」、「あまのじゃくゲーム」(学事出版:続 特別支援教育 手軽にすぐに使える教材・教具より)からスタートした講座は、渡邉先生の軽快な語り&練られたプレゼン構成により、楽しく、多くの学びを得る機会となった。以下、記録者として印象に残った点を中心に内容をまとめてみた。

              1.特別支援教育の理念


                「特別支援教育の推進について(文部科学省通知)」の文章を(1)(2)(3)の3つのステージに分けて説明していただいた。ここでは、その文章を主に紹介したい。
              (ステージ(1))
                特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するために、適切な指導及び必要な支援を行うものである。
               →「支援する」とはどういうことか、表情から感情を読み取ることのできない子どもさんを理解する際の事例等、渡邉先生の経験を踏まえたお話をお聞きした。

              (ステージ(2))
                また、特別支援教育は、これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく、知的な遅れのない発達障害も含めて、特別な支援を必要とする幼児児童生徒が在籍する全ての学校において実施されるものである。
               →特別支援教育が全ての学校・学級で実施されるべき教育であることの確認があった。

              (ステージ(3))
              さらに、特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず、障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものであり、我が国の現在及び将来の社会にとって重要な意味を持っている。
               →「不登校、いじめ」等、その子どもが困っていたら、それは特別支援が必要であるという考え方であることを教えていただいた。
              →発達障害とは何か、医学的な視点からの説明があった。(白木澤史子先生の講演より)
               (1)精神遅滞(知的障害)MR   (2)広汎性発達障害 PDD 
               (3)注意欠陥多動性症候群ADHD  (4)学習障害 LD

              2.特別支援学級に学べ


              (1)ワークシステム
               「特別支援学級に学べ」渡邉先生の話の中で最も印象に残った言葉である。渡邉先生は、特別支援学級の自立をめざしたワークシステム((1)何をするのかがはっきりしている。(2)どのくらいの量をやるのかが見える(3)いつ終わるのかがわかる(4)次に何をやるのかがわかる)のよさを指摘している。
              特別支援学級では、人ではなくワークシステムを活用して指導している。(システムの中で教えるようにしている)そのワークシステムの視点を、通常学級の授業でも取り入れることは可能である。

              (2)その子どもに応じた支援
               障がいのあるなしに関わらず、その子どもに応じた対応が必要。(診断名にふりまわされてはいけない。)
               ★障がいは、「ある・なし」、「重い・軽い」という言い方から、グラデーションの濃い、薄いの問題として表現するようになってきている。
               
              (3)個別支援のプロセス
                1情報収集→ 2見立て→ 3計画→ 4実践→ 5ふり返り

              3.「どうする?」について


               特別支援の必要な子どもが1人の場合は、個別支援に基づくきめ細やかな指導が可能である。しかし、通常学級において、特別支援の必要な子どもが複数いた場合はどうすればよいのだろうか。渡邉先生は以下のように述べている。(金子晴恵先生の講演より)

              (1)「全体」から「個」へという視点が大切
               ・まず 学校を 変える
               ・次に 学級を 変える
               ・そして 授業を 変える
               そのあとに 個別支援を考える。
              つまり、通常学級において大切なことは、学級づくりと授業つくり

              (2)キーワードは「多様性」への対応
               「私の教え方で学べない子どもには その子どもの学び方で教える」(上野一彦先生のBlogより)

              【感想】


               「特別支援教育を進めるにあたり、特別支援学校も特別支援学級も全てなくして、みんな同じ場所で勉強する。そして、それぞれにあった品質の教育を与えていく」という国としての大きな方向性(インクルージョン)を前提とした渡邉先生の話は、私にとってはインパクトが強く、障がいを持った子どもに限らず、外国籍を持った子どもさん、異学年間の交流等まさに、通常学級におけるユニバーサル授業とはどういうスタイルなのか、自分なりに考える有意義な場となりました。
               「全体」から「個」へという考え方も、「個」に適切な対応を行うための「全体」への働きかけであることが納得できました。「システムの中に、子どもを当てはめていく」という考え方(言い方が適切ではありませんが)には正直、抵抗を感じる部分もあります。しかしながら、子どもの実態をみながら、学習の枠を設定することで、子どもたちも見通しを持ち安心して学習できるのだと思います。「多様性」への対応、まずは自分自身のコリ固まった価値観を見直すことが必要であると強く感じました。
               渡邉先生、ありがとうございました。
              (文責:東北青年塾「増川」)


              「第13回東北青年塾 記録」目次

              1. 渡邉謙一 講座1「特別支援教育・発達障がいと学びにくさについて」
              2. 堀多佳子 模擬授業
              3. 田中博司 講座2「教室経営 学級経営 授業におけるユニバーサルデザイン」
              4. グループワーク
              5. 質疑応答
              6. 参加者アンケート



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              「第13回東北青年塾」のふり返り

              2009.10.11 Sunday 15:58
              0
                第13回東北青年塾pic2

                2009年10月10日(土)13時〜17時15分。
                仙台市の戦災復興記念館第2会議室におきまして、「第13回東北青年塾」を開催しました。特別支援教育をテーマにしての東北青年塾です。
                そのときの記録です。

                このエントリから、それぞれの場面、様子へジャンプしてご覧いただけます。
                どうぞご覧ください。

                「第13回東北青年塾 記録」目次

                1. 渡邉謙一 講座1「特別支援教育・発達障がいと学びにくさについて」
                2. 堀多佳子 模擬授業
                3. 田中博司 講座2「教室経営 学級経営 授業におけるユニバーサルデザイン」
                4. グループワーク
                5. 質疑応答
                6. 参加者アンケート

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