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東北青年塾

東北から発信!よどんだ空気が変わる!明日の授業を楽しく知的なものに!


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第18回東北青年塾のお知らせ
野口400
 授業中、子どもたちが教師の話を聞かなかったり、すぐに立ち歩きを始めてしまったりして、授業成立が難しくなってきている状況に「授業づくりネットワーク」ではいち早く注目し「授業成立プロジェクト」を立ち上げ、研究を進めてきました。
 ここ東北でも「授業成立の基礎技術」に関する考えを深めようと「東北青年塾」を2007年9月に立ち上げ「『授業成立の基礎技術』の集積・習得・開発」を行って参りました。
 2010年度は「授業成立の基礎技術」から「学びのしかけ」プロジェクトへと進化発展させようとしているところです(「学びのしかけ」については、授業づくりネットワーク・ホームページを参照→コチラ)。もちろん、背景や青年塾を始めようとした考え方は同じです。教育関係者の皆様、ぜひご一緒しませんか?

第18回東北青年塾は、メイン講師に野口晃男先生をお迎えして、図画工作科の指導を通して子どもたちの心の育て方について話していただきます。

初の岩手県一関市での東北青年塾の開催です。毎回来てくださっている方に加えて、岩手県の方々、ぜひおいでください。

【プロフィール等】
 元小学校校長。盛岡市教育研究所相談員を経て、現在盛岡大学非常勤講師。
「子育てのヒント 校長室の窓から」等を発刊し、子育てや教員養成について、全国各地で講演活動を続けている。
今年1月〜IBCラジオ「のりこの週刊おばさん白書」で「野口先生の子育て講座」が放送中。
更に「盛岡タイムス」「岩手日日」「胆江日日」「東海新報」等で、教育コラムが連載され、多くの読者の共感を呼ぶ。




■テーマ  『子どもの心を育てる造形教育』
       〜造形遊びの指導、物語絵の指導、児童画の見方〜
■主 催  東北青年塾
■日 程  2010年8月21日(土) 13:00〜17:00
■場 所  一関市総合防災センター:大会議室(一関駅から徒歩7分)
防災センター
■参加費  2000円
■内 容
第一部 東北青年塾生模擬授業
   ○ 模擬授業 小野浩司(福島県郡山市小学校教員)
第二部 野口晃男先生講座
   1 造形遊びで楽しもう(新聞紙を使って)
   2 物語絵の指導の秘訣(「おじいさんのランプ」)
   3 児童画の見方のここがポイント

(18:00〜 懇親会 一関駅前 4000円程度を予定)

■準備物(当日持参してください)
○ 新聞紙二日分
○ 紙ガムテープ(100円ショップ程度のものでOK)
○ 油性サインペン(下絵用)
○ 水彩絵の具用具一式

■定 員  50名
■締 切  8月20日(金)(または、定員に達し次第)
■申込方法 以下の必要事項をご記入の上、メールにてお申し込みください。
      iabetaka@yahoo.co.jp(東北青年塾代表:阿部隆幸)
      参加費、懇親会費は当日受付でお支払いください。

 1 名前
 2 勤務先
 3 メールアドレス
 4 懇親会参加の有無


| あべたか | イベント案内 | 10:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
「授業づくりネットワーク2010in京都」のご案内
東北青年塾をバックアップしてくださっている団体。
授業づくりネットワーク。
恒例の夏集会のご案内です。
今年は京都。
ぜひ、おいでください。



******************************
授業づくりネットワーク2010in京都

教師力!「学びのしかけ」を創る

主催 NPO法人「授業づくりネットワーク」
後援 大阪府教育委員会(承認済)京都府・奈良県・福井県・滋賀県・兵庫県・京都市・東大阪市・寝屋川市・大津市・東近江市・近江八幡市教育委員会(申請中)

■日程:2010年8月11日(水)〜12日(木)

■会場:京都橘大学(児優館など)
http://www.tachibana-u.ac.jp/
京都市山科区大宅山田町34
〈アクセス〉
・JR京都駅より山科駅まで5分
・地下鉄東西線山科駅より椥辻(なぎつじ)駅まで4分
・椥辻駅より徒歩約15分
*山科駅からタクシーで約20分(約1200円)

■8月11日(水)
9:30〜10:00 受付

10:00〜      オープニング

10:30〜12:00 体験型講座1「明日の教室に活きる授業づくり・学級づくり」
A:コミュニケーションを重視した国語授業づくり・学級づくり
講師:菊池省三(福岡・北九州市立貴船小学校)
B:算数授業、オープンエンドアプローチで、どの子も授業に熱中する!
講師:古川光弘(兵庫・佐用町立上月小学校)
C:子どもがわかる理科の教具活用術
講師:生源寺孝浩(京都橘大学)
D:子どもが楽しくなる社会科のおもしろネタ
講師:河原和之(大阪・東大阪市立縄手中学校)
E:学校から新しい風を!〜ゲストとつくる総合のしかけあれこれ〜
講師:糸井登(立命館小学校)
F:英語活動に役立つリズムと発音ー担任の先生のために
講師:梅本裕(京都橘大学)
G:「お笑い」と「フォロー」で与えた安心感が子どもの力を引き出す!
講師:中村健一(山口・岩国市立平田小学校)
H:子どものコミュニケーション力を引き出すワークショップ
講師:蓮行(「劇団衛星」代表)

13:30〜15:00 体験型講座2「明日の教室に活きる授業づくり・学級づくり」
*体験型講座1と同じ内容

15:30〜17:30 第4回Mini−1グランプリ2010
進行:土作彰(奈良・広陵町立広陵西小学校)

18:00〜20:00 懇親会(クリスタルカフェ)
*希望者のみ

■8月12日(木)
9:30〜10:00 受付

10:00〜11:30 講演・対話型インタビュー「教師のライフヒストリーから学ぶ〜学校文化との出会いによる観と授業技術の変化〜」
講師:小幡肇(奈良女子大学文学部附属小学校)
対話:森脇健夫(三重大学)
吉永紀子(福島大学)
進行:上條晴夫(東北福祉大学)

12:30〜14:30 体験型講座「授業観を問う」
講師:野口芳宏(植草学園大学)「すがたをかえる大豆(光村・3下)−学力形成を保障するー」
西川純(上越教育大学)「何で『学び合い』?」
進行:石川晋(北海道・上士幌町立上士幌中学校)

15:00〜16:40 模擬授業「オムニバス授業の提案」
講師:山田将由(神奈川・横浜市立六つ川台小学校)
対話:野口芳宏(植草学園大学)
西川純(上越教育大学)
進行:上條晴夫(東北福祉大学)

16:45〜17:00 エンディング 発表!「授業づくりネットワーク2011in○○」

【参加費】
〈2日間〉
一般   8000円
会員   7000円
一般学生 4000円
会員学生 3000円
〈1日のみ〉
一般   5000円
会員   4000円
一般学生 3000円
会員学生 2000円

【懇親会費】
2500円(希望者のみ)

●申し込み方法
下記についてHP、Eメール、郵便、FAXでご連絡ください。
(1)氏名
(2)一般・会員・一般学生・会員学生の別
(3)〒・住所
(4)電話・FAX番号
(5)Eメールアドレス
(6)勤務先名
(7)参加希望日:2日間・1日目のみ・2日目のみ
(8)希望する講座:体験型講座1(  )
体験型講座2(  )
(9)懇親会:参加・不参加

*参加費、懇親会費は当日払いです。
*当日受付も行いますが、希望する講座に参加できない場合もあります。(各講座の定員30名前後)
*各講座の詳しい内容は次のアドレスをご覧ください。
http://jnw.blog.so-net.ne.jp/
*申し込み後、連絡が全くない場合はトラブルが予想されます。恐れ入りますが、再度ご連絡ください。

●申し込み先
(HPの場合)
http://www.jugyo.jp/nw2010natu/
(Eメールの場合)
nw2010natu@jugyo.jp
(郵便・FAXの場合)
〒101−0021 東京都千代田区外神田2−2−3国際御茶ノ水ビル2F
授業づくりネットワーク事務局
TEL&FAX 03−5296−8037
| あべたか | イベント案内 | 19:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
野中信行氏・阿部隆幸「ライフヒストリー・インタビュー対談」 そして Q&A
ライフヒストリーについて始め阿部さんから説明がありました。「優れた先生方のいい実践をそのまま追試しても、目の前の子どもが変わらない、それはその先生特有の背景、授業観、立ち位置、笑顔、振る舞いなどテクニック以外のものがあるからではないか。それを探っていくのがライフヒストリー・インタビュー。」今回は野中先生へ阿部さんがインタビューする形で進みました。

Q野中先生が提示している特徴的なこの3つの関係性は?
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A普通の教師がちょっと頑張ればできるものの日常に焦点を当てている。
縦糸、横糸は、特に子どもたちの関係づくり、通じ合いを考えている。日常につながりがある。(縦糸、横糸については来年3月学陽書房から本が出るそうです。)


Q日常と規律は違う?−(うーん…。という雰囲気の中で)続けて質問。
・だれにとっての味噌汁、ご飯授業なのか。
・人それぞれの味噌汁、ご飯授業があるのでは。
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A味噌汁、ご飯授業というのはたとえの言葉であって、普段着の授業といってもいい。先生の日常に合わせている。A、B、Cそれぞれを想定しているわけではない。

Qなぜ70点という付け方?80,90ではなくて。
A日常で目指すのが70。目安である。50以下ならだめ。
   
Q「味噌汁、ご飯授業」の目標二つ 1全員参加の授業 2活動のある活動について
全員参加とはどういうことか。
A傍観者がいないということ。○×をつけなさいと言われたらつけざるをえない。

Q活動があるとは。
Aどんなときに子どもがのってくるかを見る。授業でのってこない子も、とにかくやらせる。
ノート指導が大切。これがなくては味噌汁、ご飯授業はできない。

  
    
ここまで野中先生と阿部さんのやりとりが続きました。以下は参加者から野中先生への質問タイムで出たものです。

Q野中先生の今までの学級づくりの中で、学級崩壊のようなものはあったのか。
Aある小学校で4年の時に担任して普通に過ごした子どもたちを、6年生で再度担任したときのこと。一部持ちあがりの子がいたが、まったく反応のない子どもたちであった。
 そこではスピード、テンポ、リズムを大切にした。おそい子に合わせるのではない。


Q授業に参加させるには。
Aいつ指名されるかわからない状況におく。挙手して発言するのでなく、列指名など、バリエーションを考えること。
   
Q教師対子どもの関係は。
A今は教師対子どもになっているが、横糸の子ども同士の助け合い、学び合いにもっていきたい。
 
Q縦糸と横糸の課題は。
A縦は教師がどのように授業を作っていくかが問題。横は飽きがこない活動中心の授業をすること。

Q一時間の授業だけでなく、単元づくりも意識することが必要では。
A単元は意識する。これくらいの教材研究は必要。

Q味噌汁、ご飯授業における栄養価が学力ということだったが、野中先生がとらえる学力とは。
A本時のねらいが達成できること。

Q国語から味噌汁、ご飯授業のメソッドを作ろうとしたのはなぜ。
A初任者は国語が大変。総合がみじめになってきた。教材作り、研究ができなくなってきた。日本の教師がその力がなくなってきた。つまり自分のカリキュラムを作り上げる力がない。基本型があるなら、そこから自分で教材研究をしていく道ができる。

<感想>
野中先生の話を聞きながら、普段の授業の中で、ちょっとした活動のエッセンスを入れることで授業を変えられるのではと思いました。教材研究をしないときはそれを埋めるかのように自分がしゃべって説明が長いときがあります。すると子どもたちの反応も薄くなります。一つの基本型を基に、今日の一時間の中で子どもたちに活動させるところはここだというものを常に考えたいと思いました。

(文責:東北青年塾「西塔」)



「第17回東北青年塾 記録」目次

  1. 第1部 模擬授業・ミニ講座
    1. 小川まりも 「詩の授業」
    2. 渡邉謙一 「研修日誌」

  2. 第2部 野中信行氏 講演
    1. 「味噌汁・ご飯」授業を提起する
    2. ライフヒストリー・インタビュー(インタビュアー:阿部隆幸)

  3. 参加者感想





| あべたか | 第17回東北青年塾の記録 | 20:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
野中信行氏講座『「味噌汁・ご飯」授業を提起する』感想記録
野中2

1 群れを集団に変える


 
 野中先生は37年間学級担任を勤め上げて3年前に退職し,現在は横浜で初任者指導に あたっている。週3日朝から一日学校で過ごし放課後に指導助言をしているとのこと。
 
「今の新採は1・1・1の危機がある。(1週間1ヶ月1学期)700人もの新採がいる横浜では,この間に学級崩壊を起こして苦しみ,やめていく先生が本当にたくさんいる。
この1・1・1を乗り切りさえすればどうにかやっていけるのだ。」と言われる。

 担当している初任の方は2年生を担任しているのだが,そのクラスはとにかくやんちゃぶりがすさまじい。運動会後に懇談会を開いたところもっと「厳しくしてほしい。」との保護者からのクレームがたくさん。しかしその先生はよく叱っていた。
 この5月から6月は,「群れ」を「集団」にする手立てをどんどん取っていく期間である。北風から太陽方式に変えていくのである。
 そこで太陽方式の一つであるはかせ方式を提案した。これは有田先生のプロを博士に変えて低学年になじみ易く命名したものだ。
 その先生は,さっそく,掃除はかせ 給食はかせ 勉強はかせ 片付けはかせなど今困っていること4つを博士にしたようである。画用紙にはかせ名を書いて,その下には子どもたち全員の名簿を貼り,一つずつ○をつけるようにしてある。
 掃除をしている時でも,いい動きを見つけたら「○○さん掃除はかせ!」と言ってあげる。すると子どもは喜んで鉛筆で○をつけにいく。
 これで,先生はさぼっている子どもを叱ったり,さかんに指示を出したりする必要がなくなった。
 子どもたちは自分たちでどんどん終えてしまう。
 この「はかせ方式」で、掃除もとてもすばやくできるようになった。 
 はかせ方式は「朝自習はかせ」「読書はかせ」「ノートはかせ」「したじきはかせ」など、学級の目標やめあて、困っていることなどに合わせて、どんどん作っていくことができる。クラス全員の子どもがどこかの「はかせ」に入れるようにすることが必要である。
 しかし,この方式は、4年生までしか通用しないと思われる。
 高学年は、ちょっと無理がある。「そんなのになったってつまんない」という声があれば,もう意味がないからである。
 
この博士方式については野中先生のブログ「風邪に吹かれて」に詳しい。
http://nonobu.way-nifty.com/blog/2010/06/post-ed41.html

2 授業をつくる


 その日暮らしの学級経営では今の学校は戦えない。
 4月に係や当番を決めてこれを学級づくりの基盤と考えて,そのまま日々の授業をし,行事をこなしていくと3月の段階でも,クラスはばらばらのままとなってしまう。

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 確固たる学級づくりを基盤として,その上に授業・行事を展開させていくことが必要。
 では授業とはなにか。
 
(1) ごちそう授業
有田先生の授業の定義はこうである。
「これだけは何としても教えたい」という内容を子供が「学び隊・調べたい・追究したい」と思うように転化すること。
 そのために教材研究をするには,「何を教えたらよいか」そのエネルギーをつかむ。  
  1. 教科書を最低20回読む
  2. 資料を読む。指導書も読む
  3. 1つの資料をつくるには20冊から30冊の本が必要

 授業の内容が決定したら資料を集め資料を作成する。
 そして発問・指示が浮かぶまで教材研究を徹底的にする。
 こうして授業をつくるのである。

 私はこれを「ごちそう授業」と呼んでいる。
 確かにごちそう授業のためには深い教材研究をするので,子供はわくわくどきどきし,しかも学力もつく。

ところで,学校での校内研究は
  • 1回の研究授業をする。
  • 深い教材研究をして授業を公開する。

 というのがほとんどだが,それは何のために行っているのだろうか?
  1. 指導法を互いに学び合うため
  2. 子どもの学力を向上させるため。
  3. 教材研究の方法を身につけるため
  4. だれが授業がうまいか,へたかを明らかにするため。

どれだろうか?
 
 研究授業は,日常授業を変えていくものになり得たのかが,問題である。
 研究授業が「定例行事」や「それはそれ」というものであってはいけない。
 「ごちそう授業」の役割は,教材分析や指導法の研究である。
 それらを通して得たものは日常授業に反映されるものであってほしい。

(2)日常授業の問題点
 研究授業などのごちそう授業は数時間である。ごちそう授業は日常の授業を変えていく起爆剤としては意義がある。普通の先生たちは1年間に1000時間の授業を持っている。
この「日常の授業」をいかに充実させていくかが重要なのであるが,今危機に瀕している。
「その日暮らし」授業をしているのである。どんな授業をしているのか?
  • 授業時間があるから授業をしている。
  • 先生が思いつきで発問し、数人の子供が答える。それで先に進む。
  • 発問なのか、指示なのか、説明なのか、はっきりしないまま授業は進む。

 こんな感じだ。
 今まで「ごちそう授業」づくりに盛んに勢力を使ってきたそのベクトルの方向を,「日常授業」の方へ振り向けていくこと。「その日暮らし」授業を改革していこうという方向を現場の中心に据えていくことが必要だと考える。


(3)日常授業の改善
《転勤先の小学校での取り組み》
 赴任した小学校は学級崩壊などで学校が荒れていたため,「3年学校」と呼ばれ,3年我慢して勤務し,かわっていかれる先生が多かった。
 400人弱の児童数のうち,就学援助を受けていた児童が100名以上。
 片親が100人近く,なおかつ朝ご飯もまともに食べて来ないという児童が多かった。
 さまざまな事情を抱えている児童たちが多いこともあり,学校全体が荒れていた。
 当然,学力も低い。
 この現状を打破するために,まずアンケートをとった。
 すると,算数が大嫌いがダントツで1位
 5年生の3分の1がかけ算九九が分からないのであるから当然である。
 2位が国語嫌いであった。
 この現実に真正面からぶつかろうと算数の授業と国語の授業の改革を3年計画で始めた。
 これは日常の授業をいかに充実させるかがポイントであった。
 次のような取り組みをした。
 
  算数授業の改革(3年間)
  1. 5分間の計算タイム
  2. 教科書を中心に使いましょう
  3. 4分割授業
       計算タイム(5分)復習タイム(5分)本時(30分)復習(5分)


 国語授業の改革(3年間)
  1. 5分間の音読タイム
  2. 5〜10分間の漢字タイム(辞書タイム)
  3. 本時(30〜35分)


全てのクラスで国語と算数をこのステップで進めていったところ2〜3年で大きな変化が見られた。もちろん学力は向上したし,学級崩壊がなくなった。見事に「3年学校返上」となったのである。
  1人の100歩よりみんなの1歩 の大きさをかみしめた。

《札幌市立山の手南小学校の取り組み》
「日常授業」をキーワードに検索していたところ,札幌市立山の手南小学校が研究テーマを「確かな学力を育成する日常授業の改善」として取り組んでいることを知った。
       http://www.yamanoteminami-e.sapporo-c.ed.jp/

この学校は問題意識を次のように持った。
  • 教師の思い込みで教えていないか?  
  • 結局同じ子ばかりが発表していないか?
  • 子供に変容は起きているのか?
  • 教師は的確に説明しているのか?
  • ノートに書く量は不足していないか?
  • 子供を笑わせれば楽しい授業なのか?


  研究主題 確かな学力を育成する日常授業の改善
    改善の柱
  1. 指導法の改善
  2. 研究方法の改善
  3. 学習規律の改善

 
 この研究紀要に書かれていることがすばらしい。
 実際に訪問して校内の授業も全クラス見せていただいた。板書,ノート指導が学校全体で統一されていることに大変感銘を受けた。

3 「味噌汁・ご飯」の授業


 味噌汁・ご飯の授業とは確かな学力を育成することが目的なのである。
 味噌汁・ご飯の授業の目標は
  1. 全員参加の授業
  2. 活動のある授業


そのための条件は
  1. 日常的であること
  2. 飽きが来ないこと
  3. 栄養価が安定していることである。

この栄養価とは学力を育成するための本時のねらいがはっきりしていてそれが達成させることである。

(1)授業構成の工夫
  1. 全員が参加していく授業構成にする。
     4.5人の子供たちの発言で成り立っていく授業ではその日暮らしの授業である。
    それを克服していかなければならない。

  2. できるだけ活動がある授業構成にする。
    そのために
    • 発表する。
    • 音読する。
    • 書く。(ノート発言,黒板発言,プリント発言)
    • 物の操作(ブロック,おはじきなど)
    • 作る,描く。
    • ゲームをする。
    • 体を動かす。



(2)基礎基本の技術10ヶ条(試案)
  1. 本時目標をまず意識せよ(1つか2つ)
    ○ この1時間で何を学ばせたいのか明確にする。1つか2つ。
    ・〜理解する。
      ・〜知る。
    ・〜気づく。   など

  2. 指導言を整えよ
    ○ 発問・指示・説明の区別する。
    • 発問・・・問いかけ
      発問後ノートに書かせるかすぐに発言させるか使い分ける。
      発言の方法 
        挙手発言,ノート発言,黒板発言,プリント発言など
        この4つの方法を上手く使っていって全員参加を意識する。

    • 指示・・・作業などを指示する。
           〜しなさい。〜しましょう。
      指示によって子供たちは静かに作業をする。
      教師は机間巡視をして,指示通りにできているかをチェックする。
    • 説明・・・事柄の内容や意味を分かりやすく話す。


  3. 指示は,一時一事の原則で 
    ○ 一時に一事の指示をすることが鉄則
    ADHDの子供はワーキングメモリー(作業記憶)が1つしか入らない。
    このようなことがあると2次障害へとなり得る。
    →T:算数の教科書の23ページの4番をやりなさい。
    C:先生,どこやるの!
    T:今言ったでしょう!何を聞いていたの!
    指示の改善
         T:教科書を机の上に出しましょう。(確認)
         T:算数の教科書の23ページを開きましょう。(確認)
    T:4番をやりましょう。 

  4. 傍観者を作らない
    「夕日が背中をおしてくる」の詩の授業をどう展開させるか。隣の人とペアになって15分ほど考えた。
    参加者2人に構想を発表してもらった後、野中先生が模擬授業をされた。

    ○傍観者を作らないために友達の発言や発表に対して○,×をつけるなどして自分の立  場をはっきりさせる。
        
          指名して読ませ,その読み方を○か×かで,評価
    • 1人を指名して音読させる。  
    • 『とてもよかったと思う人はノートのすみに○,もう一歩だと思う人は×を つけましょう。わけも考えてください。』
    • 傍観者がいたら目ざとく見つけこのような問いかけをしてみる。
       T『自分は○か×かで,手を挙げてもらうけど、〜君は,どっちが多いと思   いますか。』
       C「○・・・・。」
       T:『○の人』・・・・多数。
       T:『×の人』・・・・2人
    • それぞれ,指名してわけを発表してもらう。


    5段階で評価
    • どう読むか,4つの注意点を示し,それを踏まえて音読の練習をさせる。
    • 練習後,指名して読ませる。
    • 5段階で評価させ,同じように5から順に挙手させて評価をみる。
    • 音読の技術を高めて行く方法としてこのような展開の方法もある。
    • また,このような教材の場合,群読にもっていくとより活動が活発になる。


  5. 説明は短く
    ○子供が一番飽きるときは教師の説明の時間である。
     ・くどい,長い ・意味不明 ・だらだら
       このような説明には子供は苦痛を感じるだけである。
       
  6. 机間巡視は、1つのことのチェック 
    ○何をチェックするかを決めて机間巡視をする。
    • 机間巡視をしているうちに1人の児童にかかりきってしまうと,つまり机間指導になってしまうと,他の児童が騒ぎだしてしまうことがある。

    机間巡視の目的
    1. 指示した作業がなされているかどうかの点検をする活動
    2. 一人一人の子供たちの反応の違いを見る活動
    3. これからの授業の進め方を検討する活動


       「新卒教師時代を生きぬく心得術60 野中信行著」より


  7. テンポのいい授業を
    • 子供たちの授業への乗りを確保するためにはこのテンポが重要である。
    • 先にあげた算数の4分割授業のように毎回同じパターンで授業を展開していくことで子どもに1時間の流れのリズムもついてくる。


  8. 個別評価を意識せよ

  9. 授業はノート指導と心得よ
    ○ノート指導は学習の命である。
    • 日付と小見出しをつける。
    • 定規を用意し線は全て定規を使う。

    など徹底させる約束事を決める。時々ノートを集めて点検をするとよい。

    10 子供への視線を鍛えよ
    ○いつも子供たちに視線を向けて話をする。
    • 子供の方を向いているだけではなく,子供が何をしているかどんな様子かしっかり把握する。


    (3)学習規律の徹底
    山の手小学校の場合は以前は全て学級担任の指導にゆだねられていた学習規律を全校で取り組み,一定の基準を設けた。
    学習規律の統一
    1. 文房具(筆入れの中身・筆記用具
    2. ノート指導
    3. 授業に向かう姿勢(学習のしつけ)
    4. 教室の掲示物
      • 教室装飾は必要最低限に
      • 黒板の周辺に貼る掲示物の見直し


    学習規律は全職員で話し合い,全校で統一させていくことが重要である。


4 私たちの構想



「味噌汁・ご飯」授業板 国語メソッドを作ろうと意識している。

初任者の先生方が一番悩むのが国語の授業である。
他の教科は指導書を読めばそれなりに授業ができるのだが,国語の指導書はゴチャゴチャと書かれているため使いにくい。
そこで
  • 物語文の基本型
  • 説明文の基本型
  • 詩の基本型
  • 作文指導の基本型
  • 漢字指導の基本型

などを作ろうと考えている。 

 例えば説明文の基本型はこんな感じである。
  1. 内容の理解・要約指導
  2. 構造の理解・段落指導
  3. 読解技能の体得


初任の先生がこの基本型に基づいて単元の展開を考えていけば70点の「味噌汁・ご飯」の授業を作ることができるようになると考える。


*野中先生のあたたかい笑顔,熱い眼差し,楽しくもあり熱い語り口の中であっという間に約2時間の講座が終わった。話を伺いながら,野中先生に指導して頂いている初任者の方が羨ましいなあとずっと思っていた。応募者の中から抽選で選んでいるのかしら?
 とにかく日常の授業をいかに充実させていくかそれが非常に重要であることを改めて感じた講座であった。授業づくりは学級づくりにもつながっていくと思う。授業の中でのルールが明確で気持ち良く守られていると安定した学級となる。また,子供はリズムがあり分かる授業を楽しいと感じるのだと思う。
 学年が変わり担任が替わると,それに伴って学習規律や日常授業の進め方も変わると子供たちは不安定となる。やはり学校全体での共通理解・取組が重要であると思う。
山の手南小の取組には大いに感銘を受けた。

(文責:東北青年塾「堀」)



「第17回東北青年塾 記録」目次

  1. 第1部 模擬授業・ミニ講座
    1. 小川まりも 「詩の授業」
    2. 渡邉謙一 「研修日誌」

  2. 第2部 野中信行氏 講演
    1. 「味噌汁・ご飯」授業を提起する
    2. ライフヒストリー・インタビュー(インタビュアー:阿部隆幸)

  3. 参加者感想







| あべたか | 第17回東北青年塾の記録 | 20:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
渡邉謙一「研修日誌」感想記録
謙一17


渡邊先生の講座は研修日誌を読み上げるスタイルで行われました。渡邊先生のすばらしい文章を記録するのではなく,渡邊先生の話を聞いて私が考えたことを紹介する形で記録とさせていただきたいと思います。

「なぜ春に運動会をするのか。4・5月とおだやかに学級で活動したい時期に通常とは異なる時間割で,慌ただしく過ごすことになる。一人一人への細やかな配慮もできなくなる。」
→生まれた頃から春の運動会しか経験してこなかったため,何の疑問をもってきませんでした。「通常とは異なる」,「一人一人への細やかな配慮ができなくなる」ことは特別支援を必要としている子供にとって(もちろんその他の子供にとっても)大変な負担を強いているのではないか,という子供の視点で行事について見直すことができました。

「足の不自由な子供を徒競走に参加させるなら団体種目も見直すべきだと職員会議で提案した。しかし,団体種目は伝統的な種目であり変えられないと提案は却下された。」
→踏襲すること<目の前の子供のためになること。それを普段の学校現場の中で実行できない,そして,声に出して言えない自分がいます。渡邊先生のような教師でありたい,そう思ったエピソードでした。

「徒競走が終えた後,そのままブランコに一直線。担任が近づこうとするとそれを感じ取り,グラウンド内に移動して,砂遊びを始めた。担任は特に支援をすることなく着順判定に戻った。その後,グラウンド内で鬼ごっこを行い,その子供は全体に戻った。」
→担任の対応は,この時間・この子供の実態においてはこれで問題なかったということでした。実は私も似たような経験がありました。その時は教員補助の先生がその子供に寄り添い,他の子供のところに連れてきてくれる,ということを繰り返していました。自分の対応がよかったのか,悪かったのか振り返るきっかけになるエピソードでした。

「大切なのは失敗した後にどうすればよいか経験させること」
→この発想が私にはなかったです。いかに失敗させないようにするか,いかにその子供が他の子供に近づけるのか,そういうことに目を向けていました。失敗した後にどういう風に対応力をつけていくことも教師の大切な役割だと知りました。

今回の講座は「日誌を読み上げる」という非常にシンプルなスタイルでした。細工がない故に力量が問われます。授業への洞察力,子供を第一に考える熱い教育観,自分の経験を客観的に振り返ることができる考察力,それを分かりやすく詩的な言葉で綴る文章力,そして聞き手を引きつける話術…,すべてに脱帽し,感動した講座でした。続編を熱望しています。

(文責:東北青年塾「武田」)




「第17回東北青年塾 記録」目次

  1. 第1部 模擬授業・ミニ講座
    1. 小川まりも 「詩の授業」
    2. 渡邉謙一 「研修日誌」

  2. 第2部 野中信行氏 講演
    1. 「味噌汁・ご飯」授業を提起する
    2. ライフヒストリー・インタビュー(インタビュアー:阿部隆幸)

  3. 参加者感想







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